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「ふんしょじだい」のしゅつげん

論理とその実践――組織論から図書館像へ――

中井 正一

中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页

青空文庫

でものを考えているのである。委員会の事務局はそれが都合よく考えるように世話をするところの、個人でいえば身体のようなものである。日本では、この集団としての研究の事務局が未成熟な場合があるのである。

更に次に個人がものを記憶するように、集団はどうして記憶するのであろう。ここに図書館が問題となるのであるが、カード記号の組織で記録する事が集団機構のものの憶え方なのである。日本全国の図書館の綜合目録、すなわち全部の本のカードを一カ所に集めるという国立国会図書館法の命ずるところのものは、こういう考え方の中核をなすものである。

ちょうど昔、語部というものがあって、もの憶えのよい個人が歌のようにして歴史を憶えていたのに、今、民族を単位として、巨大な組織体として、図書館が、綜合目録で、またマイクロ・フィルムによってそれを交換しながら、全記録を残すことを試みようとしているのである。もはやここでは、巨人のような機械構造が民族の語部として、立上ってゆくのである。油のよくひかれた、とぎすまされた精密機械が音もなく完全に動いてゆくように、わが図書館は自らを訓練しようとしている。