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「ふんしょじだい」のしゅつげん

論理とその実践――組織論から図書館像へ――

中井 正一

中井正一『論理とその実践――組織論から図書館像へ――』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「焚書時代」の出現、生まれ変った赤坂離宮、国立国会図書館について、知識と政治との遊離、地方文化運動報告、図書館法楽屋話、図書館法の成立、野に山にかかる虹の橋、民族の血管、「良書普及運動」に寄せて、機構への挑戦、巨像を彫るもの、国立国会図書館、集団文化と読書、実践について、組織としての図書館へ、地方の青年についての報告、聴衆0の講演会、図書館法ついに通過せり、図書館法と出版界、歴史の流れの中の図書館。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 57,021 字 · 120 页

青空文庫

あのレース・コースに立った自分を、今思いなおしみて深い感慨がある。実践なるものには、過剰の意識を乗越えて、自分自身を追い抜くもの、自分自身を止めて見ているものを追い抜くものがなくてはならない。批判は補うもののない場合、単なる批判である場合、実践を止めてしまうものである。

自分のフォームが気にかかっているボートの選手を「岸が気にかかる」といってボートマンは嫌う。フォーム倒れになるからである。気をつけるべき事である。

くよくよ考えていてどうして自分は馬になれたろう。多くの青年が、芸術家が、知識人が美しくもあの行動の中に巻き込まれて行って、馬のコースの中に立つに至ったことを思いみて、私は感慨にうたれるのである。そして、青年達は僅か三万円余りの費用で、私のために二十九万千九百二十四票をかき集めてくれたのであった。敗れたりとはいえ、人々の予想を美事にくつがえして、四対三の比率で現知事を相手の戦いをたたかったのであった。

選挙のうわさがぼつぼつ起って来たシーズン、鹿を逐って、自分が馬になったという消夏閑話の一くさりなのである。