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あかつちへくるこどもたち
赤土へくる子供たち
小川 未明
「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,075 字 · 33 页
」
「いらんおせわだよ、だれかみたいに、ランドセルなんか、もらわないからいいよ。」
「なんだと。」
武ちゃんは、はずかしめられたので、小山のござをめりめりと引きさきました。
「やあい、いいきみだ。」と、勇ちゃんが、手をたたきました。
小山は、しくしくと泣いて、かえりかけました。
「いいか、おぼえておれ。」と、小山は、泣きながら、こちらをふりかえりました。
「いいとも、あそんでなんかやらないから。」と、善ちゃんが、答えました。
「石をなげてやろうか。」と、武ちゃんが、足もとの石をひろいました。
「およしよ。」と、信ちゃんがとめました。
兄のいじめられたのを知ると、かね子さんが走ってきました。
「なんで、みんなして兄さんをいじめるの。」
「なまいきだからさ。」
「かしたござをかえしておくれ。」
「そこにあるの持っておゆきよ。」
「こんなやぶれたのでないのをかえしてよ。あす学校へいったら、先生にいうから。」
「いくらでもおいいよ。」と、武ちゃんが、おこって、たたきにかかると、かね子さんは、逃げていきました。
「けんかなんかして、つまらないなあ。」と、善ちゃんが、ポケットからボールをだして、空へ向かって投げ上げました。