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あかつちへくるこどもたち
赤土へくる子供たち
小川 未明
「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,075 字 · 33 页
信一は、ふところから、べいを取り出して、土の上で、まわしてみました。これを見つけると、善吉が、遠くからかけてきました。
「信ちゃん、なにしてんだい。」と、さけびました。
「なんでもない、ただ、まわしてみたんだよ。」と信一は、べいをひろい上げて、また紙の中へ、入れました。
「君、べいごま?」
「うん、そうだよ。」
「いくつ、持っているの?」
「六つしかない。」
善吉は、あんなに、たくさん持っていたのに、どこへやったのかと、いわぬばかりの顔つきをして、信一を見ました。
「あんなにあったのを、どうしたんだい。」
「みんな川へすててしまった。」
「おしいことをしたね。」
「だって、お父さんが、すてろといったから。」
善吉は、自分も同じようなめに、あったことを、思い出していました。
「君は?」と、こんどは、信一がたずねました。
「ぼくは、いま十個持っているよ。あとは、ごみ箱へ、すててしまったのさ。」
善吉が、こう答えると、信一は、目をまるくして、
「いまなら、くず屋さんにやると、いいんだね。ごみ箱の中へ、すてたりして、おしいなあ。」と、いいました。
「ぼくも、十個かくしておいたのを、持ってこようか。