轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みちくさ

道草

夏目 漱石

留学回来刚安顿好,就撞见了十五年前断了关系的人。雨的街头,眼神交汇,过去的恩怨像野草一样疯长出来。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,812 字 · 293 页

青空文庫

彼は幾たびか其所にあるベンチへ腰を卸そうとしては躊躇した。ベンチは雨のために悉く濡れていたのである。

ある時の彼は町で買って来たビスケットの缶を午になると開いた。そうして湯も水も呑まずに、硬くて脆いものをぼりぼり噛み摧いては、生唾の力で無理に嚥み下した。

ある時の彼はまた馭者や労働者と一所に如何わしい一膳飯屋で形ばかりの食事を済ました。其所の腰掛の後部は高い屏風のように切立っているので、普通の食堂の如く、広い室を一目に見渡す事は出来なかったが、自分と一列に並んでいるものの顔だけは自由に眺められた。それは皆な何時湯に入ったか分らない顔であった。

こんな生活をしている健三が、この同宿の男の眼にはさも気の毒に映ったと見えて、彼は能く健三を午餐に誘い出した。銭湯へも案内した。茶の時刻には向うから呼びに来た。健三が彼から金を借りたのはこうして彼と大分懇意になった時の事であった。

その時彼は反故でも棄てるように無雑作な態度を見せて、五磅のバンクノートを二枚健三の手に渡した。何時返してくれとは無論いわなかった。健三の方でも日本へ帰ったらどうにかなるだろう位に考えた。