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のわき

野分

夏目 漱石

一个直言不讳的文学老师,在乡村中学碰了一鼻子灰。理想撞上现实的台风,他还能像野分一样坚持自我吗?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,508 字 · 189 页

青空文庫

庭には何にもない。芭蕉がずたずたに切れて、茶色ながら立往生をしている。地面は皮が剥けて、蓆を捲きかけたように反っくり返っている。道也先生は庭の面を眺めながら

「だいぶ吹いてるな」と独語のように云った。

「もう一遍足立さんに願って御覧になったらどうでしょう」

「厭なものに頼んだって仕方がないさ」

「あなたは、それだから困るのね。どうせ、あんな、豪い方になれば、すぐ、おいそれと書いて下さる事はないでしょうから……」

「あんな豪い方って――足立がかい」

「そりゃ、あなたも豪いでしょうさ――しかし向はともかくも大学校の先生ですから頭を下げたって損はないでしょう」

「そうか、それじゃおおせに従って、もう一返頼んで見ようよ。――時に何時かな。や、大変だ、ちょっと社まで行って、校正をしてこなければならない。袴を出してくれ」

道也先生は例のごとく茶の千筋の嘉平治を木枯にぺらつかすべく一着して飄然と出て行った。居間の柱時計がぼんぼんと二時を打つ。

思う事積んでは崩す炭火かなと云う句があるが、細君は恐らく知るまい。細君は道也先生の丸火桶の前へ来て、火桶の中を、丸るく掻きならしている。