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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

しかし今眼が覚めるすぐ前に起った出来事で、けっして夢の続じゃないと考えた時、御米は急に気味を悪くした。そうして傍に寝ている夫の夜具の袖を引いて、今度は真面目に宗助を起し始めた。

宗助はそれまで全くよく寝ていたが、急に眼が覚めると、御米が、

「あなたちょっと起きて下さい」と揺っていたので、半分は夢中に、

「おい、好し」とすぐ蒲団の上へ起き直った。御米は小声で先刻からの様子を話した。

「音は一遍した限なのかい」

「だって今したばかりなのよ」

二人はそれで黙った。ただじっと外の様子を伺っていた。けれども世間は森と静であった。いつまで耳を峙てていても、再び物の落ちて来る気色はなかった。宗助は寒いと云いながら、単衣の寝巻の上へ羽織を被って、縁側へ出て、雨戸を一枚繰った。外を覗くと何にも見えない。ただ暗い中から寒い空気がにわかに肌に逼って来た。宗助はすぐ戸を閉てた。

をおろして座敷へ戻るや否や、また蒲団の中へ潜り込んだが、

「何にも変った事はありゃしない。多分御前の夢だろう」と云って、宗助は横になった。御米はけっして夢でないと主張した。たしかに頭の上で大きな音がしたのだと固執した。