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でんきばと
電気鳩
海野 十三
「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页
そのつぎの日の夕方、高一とミドリとが見はっていると、はたして、その電気鳩が空からおりてきました。お家の九羽の鳩は大さわぎして、屋根の方ににげてしまいました。しかし鳩舎の上には、まだ一羽の鳩がじっととまっていました。
電気鳩はひらりと飛びおりて、そのじっとしている鳩の方へ足をひきながらちかづきました。
すると、どうでしょう。かちっと音がして、電気鳩は高一のしかけたわなに、足をはさまれてしまいました。しかし、電気鳩はたいへんな力をだして、そのまま空へまいあがりました。足にながい赤い紙テープを目じるしにして、電気鳩をおいかけてゆきましたが、ざんねんにも見うしなってしまいました。
それにひるまず、つぎの日、高一はまたべつの工夫をして、まちかまえていました。
その夕方、やはり電気鳩は下りてきました。そして、昨日とおなじように、鳩舎の上におりて、よちよちと二、三歩あるいたかとおもうと、たちまち、かちっと音がして、電気鳩は足をはさまれました。が、やっぱりにげてしまいました。そのとき鳩の足には、長い赤い紙テープのほかに、小さなガラスびんがさかさまにつりさがっていました。