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めしまつま
飯待つ間
正岡 子規
正岡子規『飯待つ間』。同一底本的分册已合并为一书。收入:飯待つ間、犬、画、句合の月、九月十四日の朝、くだもの、ランプの影、熊手と提灯、徒歩旅行を読む、病牀苦語、車上の春光、煩悶、初夢、夢、病、墓、酒、権助の恋、恋。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,525 字 · 126 页
○くだものの大小 くだものは培養の如何によって大きくもなり小さくもなるが、違う種類の菓物で大小を比較して見ると、准くだものではあるが、西瓜が一番大きいであろう。一番小さいのは榎実位で鬼貫の句にも「木にも似ずさても小さき榎実かな」とある。しかし榎実はくだものでないとすれば、小さいのは何であろうか。水菓子屋がかつてグースベリーだとかいうてくれたものは榎実よりも少し大きい位のものであったが、味は旨くもなかった。野葡萄なども小さいかしらん。凡て野生の食われぬものは小さいのが多い。大きい方も西瓜を除けばザボンかパインアップルであろう。椰子の実も大きいが真物を見た事がないから知らん。
○くだものと色 くだものには大概美しい皮がかぶさっておる。覆盆子、桑の実などはやや違う。その皮の色は多くは始め青い色であって熟するほど黄色かまたは赤色になる。中には紫色になるものもある。(西瓜の皮は始めから終りまで青い)普通のくだものの皮は赤なら赤黄なら黄と一色であるが、林檎に至っては一個の菓物の内に濃紅や淡紅や樺や黄や緑や種々な色があって、色彩の美を極めて居る。その皮をむいで見ると、肉の色はまた違うて来る。