轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
野村胡堂『鬼の面 ――銭形平次傑作選3』。同一底本的分册已合并为一书。收入:銭形平次捕物控、銭形平次捕物控。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,312 字 · 57 页
「そんな事を訊いて、何んの役に立つでしょう親分」
「お前には解らなくたって宜い」
このとき二人の話を聴いて、寮の番人の喜八が顔を出しました。
「私が申上げても構いませんか。私は去年の暮まで、駒形の此家の方に奉公しておりましたので、大概のことは知っておりますが」
「あ、お前さんでも宜いとも、先ず」
「細工事の上手は伯次さんでございますよ。花火の道楽も伯次さんで、昔は花火が好きで、花火屋に居候をしていたこともあるそうです」
「それから」
「煙草好きも伯次さんで、花魁の道具のような、長い煙管を好きで、夏煙管とか言って自慢にしておりましたが、灰皿が焼けるほど煙草を吸っても、少しも熱くならないのが自慢だそうで、その辺にもたしか、二尺も長い羅宇をすげた煙管が、一本や二本はありましょう」
「細工事の方は何をやったんだ」
「伯次さんは彫物細工は大した腕前でございましたよ。それから信心の方は存じませんが、旦那の信心気狂いを、伯次さんは苦々しがっておりましたが――あれで極楽へ行く気だから呆れるって」
「でも、良い線香の屑が落ちているようだが――」
「それは旦那のでございます。白檀とか沈香とかの入った、長い長いカンカンの線香がお好きで、半刻も燻っていると御自慢にしていました」