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くろふねぜんご
黒船前後・志士と経済他十六篇
服部 之総
服部之総『黒船前後・志士と経済他十六篇』。同一底本的分册已合并为一书。收入:黒船前後、志士と経済、空罎、加波山、咸臨丸その他、汽船が太平洋を横断するまで、黒田清隆の方針、黒船来航、新撰組、せいばい、尊攘戦略史、撥陵遠征隊、福沢諭吉、武鑑譜、望郷、蓮月焼、Moods cashey。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 121,901 字 · 247 页
さらに宗像郡大島の富豪佐藤大作とも謀って、すっかり計画が成り、早速連島から見本を兼ねた綿と糸を積んで国臣も乗込んで、第一船を竹崎に乗りつけたのが、安政六年三月初旬のことだった。
だが結局この企ても、その年が暮れる前に、いろいろの故障が続出して、挫折に終った。たとえばはじめ薩州物産の見本として山藍を、備中地方へもたらした時は、値は安い品はいいというので、地方染物屋は大乗気だったところ、いよいよ大量に現物を送りつけると、従前の藍問屋仲間が特権を失うところから領主権力と結托して大々的に妨害し、はては三宅の鉄物店の番頭宮崎司――と国臣は変名していた――の正体まで洗われそうになったので、この二代目雲浜は竹崎から回航した最後の貿易船に打ち乗って、連島を去った。その翌日、三宅は役所に召喚され、妄に浪人を滞在させ云々のかどをもって、閉門謹慎を申付けられ、これをもって、連島貿易の一件は、けりとなった。
それと前後して、白石の薩長貿易も、薩藩政変のため一頓座を来していたが、安政六年暮から改めて白石の店に腰を据えた国臣は、今度は郷国筑前の新興物産となっていた陶器類を、白石の手で馬関中心に売りさばき、その代り黒田家経営の精練所で使用する更紗や形木綿類の納入をする新計画に片棒かついで、万延元年二月中旬、白石の陶器販売店の支配人に