轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
Sふじんへのてがみ
S夫人への手紙
岸田 国士
「時事新報」1948(昭和23)年4月1、2、3日、5月3、4、5日、6月18、19、20日、7月12、13、14日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,921 字 · 30 页
四
だと思います。
今からでも遅くありません。小生は、公の機関で、ひとつ、模範的なアパートあるいは集団住宅の設計と建設を思い立ち、志望者を募つて、これを厳選したうえ、徹底的な住生活改革の先駆運動に乗り出してほしいと思つています。
四
福井、石川両県を襲つた大地震の報道は悲惨眼をおおわしめるものですが、あなたのよくおつしやる「日本の不幸な名物」も、こうなるとたゞ「天意」などと言つて諦めきれるものではありません。震災地方に対する内外の同情は、むろん苦痛と悲しみとにとざされた人々の心にいくぶんの慰めとはなるでしようが、実のところ、われわれがお互につねに待ち望んでいるのは、かゝる事態が発生した場あいの応急の援護ではなく、かゝる重大な事態が未然に防がれる恒久の対策です。
小生は、いつも考えるのですが、なるほど天災と称せられるこの種の自然の暴威は、多くの人命と資材とを損ずることによつて戦争につぐ禍いには違いありません。しかし、われわれ日本人は、この「天災」という観念にとらわれすぎて、その結果の大部分が「人事」をつくさないところから来ている厳然たる事実に眼をふさいではいないか、ということです。