轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あたまでっかち

あたまでっかち

下村 千秋

「赤い鳥」1935(昭和10)年2~4月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 17,773 字 · 36 页

青空文庫

林太郎は困ったなと思いました。が、ひょっとしたらあの荒物屋はなんにも知らないのかもしれないと思いなおしました。で、またしばらく歩くと、ある乾物屋の前へたって、

「土浦の病院はどこでしょうか。」

と、聞きました。

「へえ?」と、乾物屋のおかみさんは笑いながら、「おまえさん、どこからきたの。」

「……」林太郎はそれには答えず、「おれのおっかさんのいる病院だよ。」

「おや。犬ころとふたありで、おっかさんに会いにきたのかね。だけど土浦の病院だけじゃわからないよ。なんという病院だえ?」

と、おかみさんはやさしくいいます。

そういわれると林太郎はなんだか少し悲しくなり、きゅうにおろおろ声で、

「土浦の病院というんだよ。そんな病院ないのけ?」

「なるほど、それじゃ、土浦病院のことだろう。それならね、これをまっすぐにいってつきあたったら、右へまがっていくと、左側にあるのがそうだよ。りっぱな西洋館だからすぐわかるよ。」

林太郎は、ああよかったと思いました。それでそのおかみさんへぼうしをぬいでていねいにおじぎをして、教わったとおりの道を歩いていきました。

町はだんだんとにぎやかになり、ならんでいる店もりっぱになり、ある店には、赤や青の電灯が、つばきの花を糸へさしたようにならべてあって、蓄音機が大きな声で歌をうたっています。