轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
いなか、の、じけん
いなか、の、じけん
夢野 久作
「探偵趣味」「猟奇」1927(昭和2)年7月~1930(昭和5)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 39,535 字 · 78 页
郵便局
火元は無論その蒲鉾小舎で、二軒とも引き崩して積み重ねて焼いたらしい灰の下から、半焼けの女房の絞殺屍体と、その下の土饅頭みたようなものの中から、半分骸骨になったチョンガレの屍体があらわれた。しかもそのチョンガレの頭蓋骨が掘り出されると、噛み締めた白い歯が自然と開いて、中から使いさしの猫イラズのチューブがコロガリ出たので皆ゾッとさせられた。
郵便局
鎮守の森の入口に、村の共同浴場と、青年会の道場が並んで建っていた。夏になるとその辺で、撃剣の稽古を済ました青年たちが、歌を唄ったり、湯の中で騒ぎまわったりする声が、毎晩のように田圃越しの本村まで聞こえた。
ところが或る晩の十時過の事。お面お籠手の声が止むと間もなく、道場の電燈がフッと消えて人声一つしなくなった。……と思うとそれから暫くして、提灯の光りが一つ森の奥からあらわれて、共同浴場の方に近づいて来た。
「来たぞ来たぞ」「シッシッ聞こえるぞ」「ナアニ大丈夫だ。相手は耳が遠いから……」
といったような囁きが浴場の周囲の物蔭から聞こえた。ピシャリと蚊をたたく音だの、ヒッヒッと忍び笑いをする声だのが続いて起って、又消えた。