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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
「主婦之友」主婦之友社、1922(大正11)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 页
「兎に角、日曜から土曜へかけて行けるようなところは、原則として、一切省くことにしようじゃないか?」
と三輪さんが言った。
「土曜から日曜だろう? 宜しい。然う定める。何うせ日本中歩くのだから何処から始めても同じようなもんだけれど、この旅行の発起人は村岡君だから、多少村岡君の意向を重んじる必要がある。そこでピックウィック君の予定に則って先ず箱根の彼方から始めて二週間で行けるところまで行くというのを大体の方針としようじゃないか? 残余は暑中休暇にまた継ぎ足すとしてね」
と団さんは議事の進捗を期した。
「宜かろう」
と三輪さんが賛成した。
「何の辺まで行けるだろう?」
とこれはお父さんで、
「それは歩きようさ。しかし飛脚旅行じゃ保養にならない。汽車は一日精々五時間ぐらいにして、ゆっくり見物しながら行けるところまで行くのさ。尤も君達のように家庭奉仕の念に篤い連中は先ず一直線に目的地まで行ってしまって、チビ/\見物しながら引き返す方が宜いかも知れない。日一日と女房子の方へ近くなるから心丈夫だろう?」
と団さんはナカ/\穿ったことを言う。
「矢っ張り帰るとなったら一直線の方が宜いよ。