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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页
すると喬介は、上の方を指差しながら、
「この給水タンクの屋根からです。ほら。御覧なさい。少し身軽な男だったら、給水タンク、石炭パイル、ランプ室、それから貨物ホーム――と、屋根続きに何処までも歩いて行けるじゃないですか※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
――私は驚いた。喬介に言われて始めてそれと気付いたのだが、四つの建物は、高さこそ各々三、四尺ずつ違うが偶然にも一列に密接していて、薄暗い構内に、まるで巨大な貨物列車が停車したかの如く、長々と横わっている。成程これでは、私だって歩いて行けそうだ。
「ところで、犯行前には、雪が降っていたのでしたね」
そう言って喬介は、給水タンクの梯子を登り始めた。で、司法主任と助役は本線側の梯子を、私は喬介と同じ一番線側の梯子を、それぞれ喬介の後に従って登って行った。
直ぐに私達は、地面から二十呎とないその頂に達した。そして其処の鈍い円錐形の鉄蓋の上の、軽く積った粉雪の表面へ、無数に押し着けられたままの大きな足跡や、掌の跡や、はては撥形鶴嘴を置いたり引摺ったりしたらしい乱雑な跡などを発見した。
喬介は直に鉄蓋の上へ匐い上った。