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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页
だから当然、盗んだ男は、線路の上へ縛りつけてから、豚を殺すか、動けなくする必要がある。と僕は思ったんだ。ところが鈍器で殴り殺すとか、又は刃物で突殺すとか、或は劇毒で殺すとか、とにかくそうした手段で即死させるんだったなら、なにもあんなに縛り着けて置く必要はない。殺して、そのまま線路の上へ投げ出して置けばいい筈だ。それにもかかわらず犯人はそうしていない。で、僕はいまこう考える――この干菓子の中にある毒は急激な反応を持ったものではなくて、犯人は途々毒の入った餌で豚を釣りながら線路の上まで連れて来ると、それから軌条の間へ動かない様に縛って尚幾何かの毒餌を与える。次第に毒の作用が始まる。D50・444号がやって来る――とまあ大体そんな風にね。……だがそれにしても、この干菓子は一体何だろう? 僕はこんな玩具みたいな煎餅は始めて見る。君、知ってるかい?」
と、そこで吉岡は早速首を横に振りました。そして間もなくH駅へ帰り着いた二人は、機関庫の事務室を根拠地にして、あの冒険で獲得した妙な手掛りに対する研究を始めたんです。
最初の日は、助役は一日中落着いて室内で例の干菓子を相手にあれやこれやと考え廻していた様でしたが、二日目にはとうとう外出して調べ始めました。