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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪圭吉『とむらい機関車』。同一底本的分册已合并为一书。收入:とむらい機関車、死の快走船、気狂い機関車、闖入者、三狂人、白妖、あやつり裁判、銀座幽霊、動かぬ鯨群、寒の夜晴れ、坑鬼。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 186,729 字 · 371 页
澄子さんを殺した幽霊犯人の正体が、判ったんですよ……今晩こちらへお出掛け下さいませんか?……ええ、その折お話しいたします……いや、幽霊をお眼に掛けます……」
三
「青蘭」の二階へ、部下の刑事を一人連れてその警部がやって来た時には、もう辺りはとっぷり暮れて、昨夜の事件も忘れたように、横町は明るく、ジャズの音に溢れていた。が、流石に物見高い市中のこととて、煙草屋の前には、弥次馬らしい人影が、幾人もうろうろしていた。「青蘭」には、階上にも階下にもかなりに客が立てこんでいて、それがみんな煙草屋の幽霊の噂をしているのだった。
白い上着に蝶ネクタイを結んだ西村支配人は、愛想よく警部達を迎え、二階へ案内すると、表の窓際に近い席をすすめて、女達に飲物を持って来させたりした。が、警部は最初から苦り切っていて、ろくに口もきかず、胡散臭げに支配人のすること為すことを、ジロジロ覗っていた。
窓越に見える直ぐ前の煙草屋の二階には、死体はもう解剖のために運ばれて行ったので、普段と変なく、スリ硝子のはまったその窓には、電気が明るくともっていた。
「実は、なんです」