轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
わがまち
わが町
織田 作之助
「文藝 第十巻年十一号」改造社、1942(昭和17)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,869 字 · 52 页
の凄みを見せ、その癖生駒に願掛けて酒を断ち、なお朋輩に二十銭、三十銭の小銭を貸すと、必ず利子を取った。次郎ぼんに貰った夕刊を一銭五厘で客に売りつけることもあり、五厘のことで吠えた。
ある夏、角力の巡業があり、横綱はじめ力士一同人力車で挨拶まわりをしたが、横綱ひとり大き過ぎて合乗用の俥にも乗れず、といって俥なしの挨拶まわりも淋しいと考えた挙句、横綱の腰に太い紐をまわし、その紐を人力車二台でひいて、よいしょよいしょとひき廻して練り歩き、大阪じゅうを驚かせた。新聞に写真入りで犬も吠えたが、この俥をひいたのが他吉で、さすがに横綱だけあって祝儀の張り込み方がちがう、どやこれで蛸梅か正弁丹吾で一杯やろかと、相棒が誘ったのを他吉は行かず、
「それより、此間貸した銭返してくれ。利子は十八銭や。――なにッ? 十八銭が高い?」
そんな時、他吉の眼はいつになくぎろりと光り、マニラ帰りらしい薄汚れた白い背広の上着も、脱がぬだけに一そう凄みがあった。
ところが、それから半月ばかり経ったある夜のことだ。御霊の文楽座へ大夫を送って帰り途、平野町の夜店で孫の玩具を買うて、横堀伝いに、たぶん筋違橋か横堀川の上に斜めにかかった橋のたもとまで来ると、