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インテリのかんしょう
インテリの感傷
「文藝春秋 第二七巻第三号」1949(昭和24)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,720 字 · 10 页
国土と人口を調節する最も素朴な方法は侵略という腕力作業であるが、これは必ず失敗する性質のものである。人が人を屈従せしめるという方法が一時的に成功しても、永遠にそうでありうる筈はなく、云うまでもなく、世界が単一国家となるまでは、ゴタゴタの絶え間がないにきまっている。
デーヴィス青年の新世界国人運動は、日本人にはモッケの幸い、というところであるが、どっこい、国籍だけ新世界国人になったところで、現実が伴わなければ、どうなるものでもない。
共産主義政府が樹立され、搾取階級がなくなっても、戦争に焼きはらわれた資源乏しいこの狭小な国土から、安定した豊かな生活がでてくる筈はないのである。
原理は極めて簡単だ。豊かな国のオコボレに縋る方が、現実を救う最短距離なのである。これを乞食根性と云う人は、武士道という最もあやまれる偏見に患わされている精神病者なのである。
理想と現実を混乱させてはいけない。理想というものは、最後のものだ。それは、わかりきっている。共産主義などゝいうものが、決して我々の最後の理想となりうる筈のものではない。理想は、簡単明快、きまりきっているではないか。