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エスキモーのくにから
エスキモーの国から
中谷 宇吉郎
「文藝春秋」文藝春秋新社、1959(昭和34)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 12,797 字 · 26 页
北極で流星をつかまえる話
そういうところに、飛行場をつくり、立派な街をつくって、皆家族づれで住んでいる。ここは民間航空路の中継地にもなっている。
今度来るときは、チューレの天候が悪かったので、ここで一泊したが、夕食に将校集会所へ行ってみたら、その豪華さにはいささかあきれてしまった。食堂内部の飾り付けも、椅子、卓も、食事も、女給仕も、ニューヨークの一流レストラン級である。そしてめかし込んだ細君をつれた将校も大分来ていた。国防にこう金がかかっては、アメリカもたまるまいと思った。
ところでこの食堂のナプキンであるが、これがまた全然日本画なのである。鵞鳥ととど松と葦を墨絵でかき、黄色い太陽を配した図柄である。これは日本で印刷したものではなかろうが、一種の進出といえないこともない。
北極で流星をつかまえる話
昨年西堀さんが南極から帰って来られたときの土産話に、昭和基地では、流星球が、非常にたくさん採集されたということであった。
流星が大気中にはいって燃えるとき、全部燃え切らずに、きわめて小さい鉄の球のままで、地上に達することがしばしばある。顕微鏡の下で見ると、完全な球形をしていて、表面が金属光沢をもっていることが多い。