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キリストきょうにゅうもん

キリスト教入門

矢内原 忠雄

序「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>門をたたけ「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第一章 人生と宗教「嘉信第十四巻第八・第九号」嘉信社、1951(昭和26)年8・9月<br>キリスト教入門第二章 いかにしてキリスト教を学ぶか「嘉信第十四巻第十・第十一号」嘉信社、1951(昭和26)年10・11月<br>キリスト教入門第三章 キリスト教の歴史「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第四章 キリスト教の神観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第五章 キリスト教の人間観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第六章 キリスト教の救済観「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教入門第七章 基督者の生涯「キリスト教入門」角川新書、角川書店、1952(昭和27)年11月11日<br>キリスト教早わかり「嘉信第九巻第六・第七・第八号」嘉信社、1946(昭和21)年6、7、8月<br>無教会早わかり「嘉信第十巻第四号」嘉信社、1947(昭和22)年4月<br>聖書について「嘉信第十巻第七号」嘉信社、1947(昭和22)年7月<br>イエスの生涯「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月<br>あとがき「キリストの生涯」郵政省、1949(昭和24)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 119,257 字 · 234 页

青空文庫

エホバは牛や羊の供物よりも、人間の真実な、悔いた、砕けた心の祈りを喜ぶ。エホバは宏壮な建築の神殿に住むよりも、真実な、謙遜な、清き心に宿るのである。このことはダビデやエレミヤの発見した真理であり、イエスがこれを完成したと言えるのである。

第六に、エホバは民族と個人とを愛し、導き、審き、また赦すところの人格的な神である。エホバは単に超越的な観念であるのではなく、また非人格的な力であるのでもなく、エホバみずからが意思をもち、かつ意思をもつものとして造られた人間との間に人格的交渉をもつところの人格神である。それゆえにエホバの性格は、怒る神、嫉む神、赦す神、憐む神、愛する神として、表現されるのである。

以上述べてきたようなエホバの性格は、イスラエル民族の歴史を通して啓示されて来、それがキリスト教にも伝えられて、キリスト教の神観の形成要素となったのであるが、さらにこれに加うるに、イエスによりて特に明らかに啓示された重要な点が二、三ある。

第一に、神は「父」であるということである。「父」というのは、神が創造主であり、指導者であり、人格であることを、人間に対するいっそう個人的な親しみの信頼関係において示した名であり、かつこれによってエホバは民族的な律法のわくを全く脱して、民族・人種のいかんを問わず、すべての人間の神として