轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
クリティシズムとにんしきろんとのかんけい
クリティシズムと認識論との関係
戸坂 潤
「学芸」1938(昭和13)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,091 字 · 50 页
決してそうではない。もし本当に消極的なものに過ぎないなら社会の誰が一体特にこの動きを嫌がる必要があろう。――考えて見ると消極的とか積極的とかいう言葉はどんな風にでも使えるので、丁度、良いとか悪いとかいう評価が子供じみたものであるように、之も一種の小児的感傷の形容詞にすぎない。否定の作用は消極と云いたければ消極だし、積極と見たければ積極だ。殆んど無用の形容詞と云わねばならぬ。でクリティシズムに於て消極的其の他と見えるものの実質は、実は否定という思惟の大用の社会的機能に他ならぬ。思惟や知性の否定機能をばただの消極として無視出来ない以上、クリティシズムの否定的機能を消極的だとして貶すことも出来ない筈ではないか。クリティシズムの機能の積極的意義について否定的な或る種の社会人は、やがて人間的知性そのものの否定者として立ち現われねばならぬだろう。否定の大用によって、クリティシズムはそれ自身の独自性を得る。或る意味に於ける否定はクリティシズムの特権である。悪口や批難は、クリティシズムのそういう否定機能の市井に於けるごく末梢的な形なのだ。
否定にも色々ある。単に吹き消すのはその小用である。