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スポーツ・ぶんがく・せいじ
スポーツ・文学・政治
「近代文学 第四巻第一一号」1949(昭和24)年11月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,635 字 · 14 页
戦争ものは戦闘そのものに主題があるべきだ。『捕虜第一号』なんか、読んだ者は唖然とするだろう。ボクらの読みたい「戦争物」は冒険物語なんだ。しかるにあれはやはり俘虜記だ。文学はあんなもんじゃない。基地から死地へ向って行く、その間の緊迫した事件が文学の主題であるべきだ。後からの感想の部分なんて、てんでだめだ。大岡君の場合は『捕虜第一号』のような、あんな勇士じゃないんだが、テーマ自体が些末だという気がする、そして遊んでいると思うね。小林みたいな言いかたでほめればほめることが出来るし、ボクも不賛成じゃないが……ボクももし横光賞の銓衡委員だったとすれば、あれをとっただろう。然しあれでは本当の戦争小説とは言えないと思う。
政治談議
コムミュニズムの連中のうちでは半田義之なんかいゝね。彼はコムミュニストになっても、のうのうと恋愛小説を書いている、あれでなくちゃ文学者として駄目だ。女学生の恋愛感情の機微などよくとらえて楽しそうに書いている。私小説は書いていない。あんな風にコムミュニスト作家がなるとたのしいんだがなあ。中野重治にもそうしたむきはあるが、やはりカタイ。