轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

「東京朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月20日<br>「大阪朝日新聞」朝日新聞社、1926(大正15)年12月8日~1927(昭和2)年2月21日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,475 字 · 194 页

青空文庫

それらの道具が、大抵はさも大人らしく取済ましているのだが、どうかすると、突然痙攣の様に、顔中の筋ばることがあった。何か不快を感じて顔をしかめる様でもあったし、取り様によっては苦笑しているのかとも思われた。その時顔全体が足を伸した女郎蜘蛛の感じを与えた。

荒い飛白の着物を着て、腕組みをしているのだが、肩幅の広い割に手が非常に短いため、両方の手首が、二の腕まで届かないで、胸の前に刀を切結んだ形で、チョコンと組合わさっていた。身体全体が頭と胴で出来ていて、足などはほんの申訳に着いている様だった。高い朴歯の足駄をはいた太短い足が地上二三寸のところでプラプラしていた。

紋三は彼自身の顔が蔭になっているのを幸い、まるで見世物を見る様な気持で、相手を眺めた。始めの間は幾分不快であったけれど、見ている内に、彼はこの怪物に段々魅力を感じて来た。恐らく曲馬団にでも勤めているのだろうが、こんな不具者は、あの鉢の開いた大頭の中に、どの様な考えを持ってるのかと思うと、変な気がされた。

一寸法師はさい前から、妙に盗む様な目つきで、一方を見つづけていた。その目を追って行くと、かげになった方のベンチにかけている二人の男に注がれていることが分った。