轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さんにんきょうだい
三人兄弟
菊池 寛
「赤い鳥」赤い鳥社、1919(大正8)年4月~6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,630 字 · 22 页
四 左の道
て、都近くの家を荒しておりました。
右の道を進んだ一郎次と、真中の道を進んだ二郎次のことはこれで分りましたが、さて左の道を進んだ三郎次はどうなりましたでしょう。
四 左の道
左の道を進んだ三郎次は、兄弟の中では一番年も若く、気も優しかったので、二人の兄と別れて、淋しくて泣き出しそうになりました。が、これではならぬと思い返して、元気よく進んで行きました。この道は、広い川に添うておりました。が、都まではよほど遠いと見え、日の暮れかかる頃に、漸く都の町はずれに着きました。もう足が草臥れて、一足も歩けないほどに疲れていました。どこかに宿屋はないかと、キョロキョロ見廻しながらやって来ますと、
「もしもし。」と三郎次を呼びとめる女の人がありました。
「はいはい、私をお呼びになりましたか。」と立ち止りますと、女の人は三郎次の顔を見ながら、
「あなたは旅のお人でございますか。」と聞きました。
「はい、私は丹波の国から都へまいるものです。」と言いました。すると、女の人は喜んで、
「それでは、お気の毒でございますが、私の主人の家までちょっとお出で下さい。決して悪いことではありませんから。