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かかこうしゅ

中国の怪談(二)

田中 貢太郎

田中貢太郎『中国の怪談(二)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:荷花公主、陳宝祠、虎媛、蘇生、義猴記、瞳人語、種梨、嬌娜、陸判、酒友、蓮香、阿宝、胡氏、竹青、黄英、青蛙神、続黄梁、西湖主、劉海石、竇氏、水莽草。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 107,926 字 · 225 页

青空文庫

黄英

馬子才は順天の人であった。その家は代々菊が好きであったが、馬子才に至ってからもっとも甚しく、佳い種があるということを聞くときっと買った。それには千里を遠しとせずして出かけて往くという有様であった。

ある日、金陵の客が来て馬の家に泊ったが、その客が、

「自分のいとこの家に、佳い菊が一つあるが、それは北の方にはないものだ」

と言った。馬はひどく喜んで、すぐ旅装を整えて、客に従いて金陵へ往ったが、その客がいろいろと頼んでくれたので、二つの芽を手に入れることができた。馬はそれを大事にくるんで帰ってきたが、途の中ほどまで帰った時、一人の少年に逢った。少年は驢に乗って幕を垂れた車の後から往っていたが、その姿がきりっとしていた。だんだん近くなって話しあってみると、少年は自分で陶という姓であると言ったが、その話しぶりが上品で趣があった。そこで少年は馬の旅行しているわけを訊いた。馬は隠さずにほんとうのことを話した。すると少年が言った。

「種に佳くないという種はないのですが、作るのは人にあるのですから」

そこでいっしょに菊の作り方を話しあった。馬はひどく悦んで、

「これから何所へいらっしゃるのです」