轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
こう押しつまると、年内にかたづけたい公事用が山のようにたまっているところへ、きょうも朝から何やかやと町内の雑事を持ちこまれて、茶一つゆっくりのんでいられないのだった。
走り奴の久太が、三が日の町飾りや催し物の廻状を持ってきたあとから、頭の使いが借家の絵図面を届けてくる。角の穀屋が無尽の用で長いこと話しこんで行ったばかりだ。
「いやはや!」と喜左衛門はつぶやいた。「こういそがしくちゃ身体が二つあってもたりねえ」
と、ふと彼は考えこんで、そのまま筆を耳にはさんで腕を組んだ。
屈託顔。
もとの店子おさよ婆さんの一件である。
三間町の鍛冶屋富五郎、鍛冶富に頼まれて、奥州の御浪人和田宗右衛門とおっしゃる方を世話してこの三丁目の持店のひとつに寺子屋を開かせた。が、まもなく宗右衛門は死んでしまう、あとに残ったおさよお艶の親娘の身の振り方については、鍛冶富ともよく談合したうえ、おさよ婆さんのほうは、じぶんと富五郎が請人にたって本所法恩寺橋まえの五百石お旗本鈴川源十郎様方へ下女にあげ、娘のお艶には、これも自分が肝いりで、当時売り物に出ていた三社前の掛け茶屋当り矢を買いとってやらせてみたのだったが……。