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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
友、兼行、兼則、兼久、兼貞、兼白、兼重などもすべて上手ということになっている。なべて、美濃物の刀は砥障りがやわらかで、備前刀とは大いに味を異にしているのがその特長であった。
一世関の孫六、
かれはその得意とする大業物を打つに当たって、みずから半生を費やして編み出した血涙の結晶たる大沸小沸ならびに刃渡しという水火両態の秘奥を、ひそかに用いたのだった。
鍛刀の技たるや、細部や仕上げにいたっては各家口伝、なかには弟子にさえ秘しているところがあって、おのおの異なり、容易に外界から推測すべくもないが、まず大体は同法であって、すなわち……。
本朝刀剣鍛錬の基則。
まず、鉄は、むかしから出場所がきまっている。
伯耆の印賀鉄、これを千草といって第一に推し、つぎに石見の出羽鉄、これを刃に使い、南部のへい鉄、南蛮鉄などというものもあるが、ねばりが強いので主に地肌にだけ用立てる。
鍛えに二法あり。
古刀鍛はおろし鉄のいってんばりであったが、これはまず孫六あたりをもって終りとなし、新刀鍛となっては、正則のほかに大村加卜ほか武蔵太郎一派の真十五枚甲伏というのも出たが、多く伝わっているのは卸し鉄と新刀ぎたえのふたつだけだ。