轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

やつがたけとざんき

八※[#小書き片仮名ガ]岳登山記

亀井 勝一郎

「旅 第三一巻第八号」日本交通公社、1957(昭和32)年8月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,639 字 · 12 页

青空文庫

案内してくれたのは伊那の中学校の黒田良夫君という若い絵の先生である。あとで聞いたのだが、私が行くというので、あわてたそうである。気軽に登るつもりらしいが、体力は一体どうか。殆んど無経験なのに、一体途中でへたばったらどうしようかと、大変心配してくれたそうである。その結果はよかった。私は一番楽な方法で、登山することになったのである。

八月七日、上諏訪に一泊し、翌朝、茅野から泉野というところまでバスで行った。そこには黒田君の友人で、農業に従事している堀内君という人がいて、この人は八※岳に大へん詳しいので案内してくれることになった。その上、泉野の農業協同組合がオート三輪車を出してくれたので、行けるところまではこの車で行くことになった。私と、娘と、息子と、黒田君と、堀内君と、総勢五人である。

八※岳のふもとは、のびのびとひろがっている。登山口も、様々ある。私たちは泉野から上槻の木、そこから長者小屋を経て赤岳へのコースを選んだ。八月のお花畑は、実に美しかった。山百合、キキョウ、ナデシコ等、高原全体に咲きみだれた中を、道路こそ悪かったが晴れた空の光りの中を、赤岳の方へ向った。