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すきなまげのことなど
好きな髷のことなど
上村 松園
「大毎美術 第九巻第五号」1930(昭和5)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,440 字 · 7 页
茶の袴
私が画学校に行っていた時、学校の古顔に前田玉英さんがいました。その頃二十二、三ぐらいの年頃だったと思うが、画学校では女の生徒に茶の袴を穿かせることになっていたので、私らも茶の袴を穿き、袴を穿くのだからというので靴を買ってもらったことを覚えています。
束髪
その頃、というと明治二十一年頃、えらい何も彼も西洋が流行った頃で、束髪がちらほら出かけていました。後ろを円く三ツ組に編んで網をかぶせ、前髪を切って下げるのが最初に流行った型でした。玉英さんはそうした流行の風をしていられた。私も束髪を結ったことがあります。それに薔薇の花簪など※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)したものでした。
着物の柄
着物には黒襟がかかっていました。柄は細かい地味なのが流行りまして、十三詣りの時に着た着物を、私は今でも着ていますが、結構可笑しくなく着られます。着物の柄は、後になればなるほど荒く華美になって来ています――一体がそんな風でした。
黄八丈に黒縮緬
今から思えばいくらでも可笑しいほどの思い出があります。