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しぎょうしきくんじ
始業式訓示
大隈 重信
「早稻田學報 第貮百九拾壹號」早稻田大學校友會、1919(大正8)年5月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,974 字 · 11 页
〔欧米の文明は誤れり〕
自己が怠けてはこの権利を得ることが出来ない。これを棄ててはならぬというので、大なる義務を自覚して、そうしてこの早稲田大学の独立が成立ったのである。この権利が中心である。而してこの侵すべからざる権利を十分に保って、而して自己自ら国内に於ても世界に於てもその義務を果すということが最も必要である。これを行うために次いで起るものは正義の観念、東洋の古代の思想でいえば仁義の観念である。これは如何に平和が成立とうとも、如何に思想が変化しようとも人類が世界に存在しておる以上は常に基礎となるものである。これを自由独立の権利という。而してこれを行うところには必ず義の観念がある。平たく言えば即ち正義の観念を基礎にしなくてはならぬ。これが社会の実生活の上に行われて、ここに初めて国民の幸福安全というものが起る。これは各方面に存するものである。産業にもあれば商工業にもある。
〔欧米の文明は誤れり〕
従来欧羅巴の文明は誤った。英国も亜米利加も仏蘭西も皆誤った。誤ったために今回の如き禍いが来ったのである。恐るべき教訓が来たのである。欧米の文明は誤れりという論文を我輩は大観に書いておいた。