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あんごしんにほんふどき
安吾新日本風土記
02 第一回 高千穂に冬雨ふれり≪宮崎県の巻≫
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,371 字 · 34 页
彼らは天性的に健脚なのである。彼らの農家は屋根に千木をつけている。これは熊本県の阿蘇山中の村々においてもそうであるが、彼らが本来このような住居をしていた種族と断じることは危険であろう。彼らにそのような住居を教えた人を想定することもできるからだ。彼らの気質は素直で温和であり、人の教えをよくきいて、そして自力で改良することを知らないようなノンキな風格があるように見える。体形は概して小柄で一見弱々しく、三十六里のアイビキや、夜通しの神楽や、開放的で豪快な色おどりなどは想像できないようなところがおもしろい。この神楽は高千穂ばかりでなく、日向の山中の部落には所々に行われているのである。
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天孫降臨や神武天皇の説話についてはこれを神話もしくは伝説という以上に云うべき筋合のことではないが、日向に豪族が住んでいたことはその多くの古墳群によって知ることができる。群馬県にも日向に劣らぬぐらい古墳が多くお隣りの足利にはいくつかの山々が全部小古墳でおおわれているような大密集地帯もあって、おしなべて諸国の多くが昔はそのようであったろうと私は考えているのだ。