轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうしょうしげもとのはは

少将滋幹の母

谷崎 潤一郎

「毎日新聞」毎日新聞社、1949(昭和24)年11月16日~1950(昭和25)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,234 字 · 160 页

青空文庫

的になるのはよいが、果してお前はその後の孤独に堪えられるのか、と云う囁きが聞えないでもなかったのであるが、なに構うものか、後のことは後のことだ、善と信じて疑わないなら、酒の勢を借りてゞも断行すべきだ、生きながら死んだ人間になる覚悟をした者が、何で孤独が恐いものか、………と、強いて自ら危惧の念を嘲って、とう/\あの人の袂の端を、左大臣に執らせてしまったのであった。………

国経は、昨夜の自分の行動がどう云う動機に基づいていたかを、今は詳細に突き止めることが出来るのであったが、でもそのために少しでも心の憂鬱が軽くなるのではなかった。彼はしずかに夜着の中に顔を埋めて、ひし/\と迫る悔恨の情に身を委ねた。あゝ、己は何と云う軽卒なことをしたのか。………いくら恩返しのためだからと云って、恋しい妻を人に譲るなんと云う馬鹿をする者があるだろうか。………こんなことが世間に知れたら、全く物笑いの種でしかない。………左大臣だって感謝するよりは舌を出して可笑しがっておられるだろう。あの人にしたって、熱狂的な愛情から出た行動であることを理解しないで、却って己の薄情を恨んでいるだろう。