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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎士郎『尾崎士郎短篇集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:秋風と母、運命について、河鹿、菎蒻、三等郵便局、十三夜、鶺鴒の巣、滝について、叛骨・中野正剛、蜜柑の皮。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 108,032 字 · 216 页
であろう。
そのことは、ひとり東方会と社会大衆党だけの問題ではなく、全民衆の要望するところがそこにあったこともまた必然の成行であった。
この計画は失敗に終ったが、昭和十五年、八月、近衛構想による新体制が、大政翼賛会という名目によって発足したとき、その基本的な人員構成に主軸となるべき暗示をあたえたものは、東方会、社会大衆党の合同問題であった。
近衛は、これを、もっと大きく、堂々と打ちだしたというだけのことである。二十六人の準備委員の中に、中野は、葛生能久、橋本欣五郎と肩をならべる右翼代表として参加した。
この頃の彼は、自ら勢の発するところを極めずして、勢の動くがままに動いたという感がある。
こういう場合に、情熱過剰の改革運動者は、狂躁的な一面と、冷静な一面とを併せ持ち合している場合が多い。
猪俣敬太郎氏の『中野正剛』によると、十二月八日、宣戦布告の報を聞いた東方会代議士、三田村武夫が代々木の中野邸にゆくと、中野は沈痛な面持ちで、まずいことになったといい、「頭を垂れて深く考えこんでいたという」。
その日、時ならずして赤坂溜池の東方会本部では、続々とつめかける会員を前にして、中野はまるで人が変ったように堂々たる宣言を発表している。