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へいまとうぐいす

平馬と鶯

林 不忘

「少年倶楽部」1927(昭和2年)2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,130 字 · 21 页

青空文庫

あの鶯の便にあったとおり、平馬を筆頭に結城藩の若侍一同が、来るべき大仕合の策戦計画に夜中ひそかに集合しているに相違ない。提灯の灯をうけた顔が赤く興奮して、おたがいに霧を透して覗き合いながら、さっきから相談がはずんでいる。話にばかり気を取られていたので、そのすぐそばの木の影に、下妻の鏡之介がこっそり忍んで立ち聞いていたことには、誰一人気のついた者もないようすである。

「今年こそは平馬どのが出られるからと思って、我々も安心しているが、ところがここに聞きずてならないのは、下妻のやつらは戦わぬ前に、とても勝算のないのを知って、なんとかして平馬どのを出場不能におとしいれようとして、つけ狙っておると申すではないか。なんと各々方、この敵の仕打ちはまことに卑怯には相違ないが、この際平馬どのにもしものことがあっては、われわれ一同はまことに困却つかまつる。もとより勇豪の平馬どののことゆえ、下妻のやつらのごとき、恐るるにもあたるまいが、俗にも言う多勢に無勢――どうも心配でならぬ」

こう言って一人が分別顔に一同の顔を見廻すと、それに応じてまた他の者が口を出す。

「さればさ。