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へいまとうぐいす

平馬と鶯

林 不忘

「少年倶楽部」1927(昭和2年)2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,130 字 · 21 页

青空文庫

というわけは、仕合に出るのは若侍とかぎられ、元服して前髪を落した後でなければならなかった。そして平馬は、身体こそ怪童として近在近郷に鳴りひびいていただけに、普通の大人以上に大きかったが、まだ元服前のために、むざむざと引っ込んで味方の負けるのを見ていなければならなかったのである。だが、それも去年まで!

平馬、今年十五歳、元服して大人になった姿はじつに凛々しい武者ぶりであった。

下妻の若侍たちは、平尾出場の噂に、仕合に出ない先からもう負けたつもりで銷沈している。

このとおり敵に恐れられている平馬は、じっさい人が怖がるのも無理もないほど、鍛えに鍛えた逞しい体力と鉄石のような負けじ魂と加うるに、この数年師匠を驚かすくらいに上達した北辰一刀流の剣技――この三つの権化であった。

この武骨の平馬、やさしい鶯が縁になって、その鶯よりも優しい飼主の少女と今こうして庵の竹縁に腰をかけて話している。

庭いっばいの日光に、苔の匂がむせかえるようだ。

闇討の相談

「ホウホケキョ!」

と、また鶯が鳴くと、少女は、平馬の顔を見てはにかむようににっこりした。

「可愛い鶯でござりましょう。