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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
これ以上ぐずぐずしていては、白骨島に攻めよせられることがわかりました。
怪塔王は気が気ではなく、司令室の中を、まるで檻に入れられたライオンのようにあるきまわっていましたが、ついに我慢がしきれなくなって、
「ああ、しかたがない。じゃあ、これは後から出発ということにして、あとのロケットだけで、日本軍をむかえうつことにしよう」
怪塔王は、そのままこの司令機の中にのこることにして、他のロケットは、全部日本軍の秘密艦隊へ向かいました。
「じゃあ、お前たちにたのむぞ。なあに遠慮することはない。日本の軍艦でも、飛行機でも、見つけ次第磁力砲でもってやいてしまえ!」
戦機近づく
1
白骨島を南西に去ること百キロメートルの地点でもって、ついに怪塔王のロケット隊と、わが秘密艦隊の艦艇隊と飛行隊とが出会いました。
そのときの状況は、語るのもまことにおそろしい有様でありました。
ロケット隊は、横一列になって、ずんずんとすすみよりました。高度は一千メートルという低さです。
これに対し、わが飛行部隊は三隊の梯形編隊にわかれ、いずれも高度を三千メートルにとり、一隊は敵のロケット隊の中央をめがけてすすみ、他の二隊は左右両方から攻めかかりました。