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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
艦艇隊の方は、それよりずっと遅れること十キロメートル、旗艦を中央に、そのまわりを各艦艇がぐるっと囲んで、五列の縦陣をつくり、全速力でもってすすんでいました。
このとき、一天は晴れわたり、どこまでも展望がききます。また海上は油を流したように穏やかで、ただ艦艇のあとには、数条の浪がながくつづいていました。
艦隊は、十数台の偵察機をとばして、近づくロケット隊の進路と隊形とをしきりに観測して、それを報告させていました。
このとき、主力艦の上を見ますと、甲板の上に、妙な形をした大砲ぐらいの大きさの見なれない機械が、四五台ぐらい並んでいて、いいあわせたように天の一角を睨んでいるように見えました。それこそ大利根博士が研究していたという話のあるあべこべ砲でありました。
あべこべ砲は、これからどんな働をするのでありましょうか。
このとき塩田大尉は、一彦少年とともに、艦橋に立って、前方を見まもっていました。
刻々と戦闘のはじまる時刻は近づいてまいります。
そのとき、前衛の飛行部隊がいよいよ戦闘をはじめたという知らせが、無電班へはいってまいりました。
2
「まだ、モーターはなおらんか」