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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页

青空文庫

塩田大尉や小浜兵曹長も、その人数のなかに加ることになり、九十九里浜にさよならをすることになりましたので、ミチ子を軍艦にまねいてお別れの言葉をのべ、一彦や帆村をたすけだすことをちかいました。

偵察機出発

1

怪塔王がかくれているところは、勿来関の近所らしいという見当をつけ、わが塩田大尉や小浜兵曹長は、ミチ子にさよならをして、偵察機の上にのりこみました。

偵察機隊は、すぐ空中にとびあがりました。翼をそろえてまっすぐに、北へ北へとんでいきます。九十九里浜は、まもなく目にはいらぬほど小さくなってしまいました。

「塩田大尉、平磯基地からも、爆撃機六機が勿来関へむけて出かけたと報告がありました」

と、機上の無電機をあやつっていた小浜兵曹長が伝声管のなかから大尉に知らせて来ました。

「うむ、そうか」

いよいよ怪塔王を征伐することになったのです。しかし怪塔王はそんなにやすやすと退治されるでしょうか。

しばらくして塩田大尉は、

「おい、小浜兵曹長、そののち怪塔からの無電は、なにかはっきりしたことをいって来ないか」

すると伝声管のなかから小浜のこえで、

「軍艦淡路を出てからこっち、あの怪電波はすこしもはいりません。