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すいりしょうせつについて
推理小説について
「東京新聞 第一七八一号、一七八二号」1947(昭和22)年8月25日、26日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,257 字 · 11 页
読者には知らせておかなかったことを手がゝりとして、探偵が犯人を推定するなら、この謎ときゲームはゲームとしてフェアじゃない。犯人は読者に当たらぬのが当然で、こういうアンフェアな作品は、作家の方が黒星、ゲームにはならない。
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横溝氏の「蝶々」の場合のみではなく、世界的な名作と称せられる作品でも、以上三つの欠点のどれもないというものはメッタにない。つまり大概、謎の成功のために人間性をゆがめたり、不当なムリをムリヤリ通しているもので多少のムリは仕方がない、というのは許さるべきではない。不当なムリがあれば、それは作者と作品の黒星なのである。
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私は探偵小説を謎ときゲームとして愛してきたもので、このような真夏の何もしたくないような時には、推理小説を読むこと、詰碁詰将棋をとくのが何より手ごろだ。そのあげくに、暑気払いのつもりで、私もこの夏、本格推理小説を書きはじめたが、これは趣味からのことで、私自身は探偵小説を謎ときゲームとして愛好しているだけの話、探偵小説は謎ときゲームでなければならぬなどゝ主張を持っているわけではない。