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あたらしきぶんがく
新らしき文学
「時事新報」1933(昭和8)年5月4日~6日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,586 字 · 8 页
(Hugo Magnus. Sens des Couleurs)我々以後の時代に於て、さらに多くの分類が色彩に就てなされることは予想に難くない。これは単に感覚に於ける新らしさの一例にすぎない。
人物の僅かな身振りによって、何らの説明なしに複雑な感情を判断させようとする文学上の一技術は、恐らく映画以前には存在せず映画以前の老人には理解できまい。
然し、上述の如き新らしさは尚末節にすぎない。そして我々の文学は此の程度の愚劣な末梢的新らしさによって毒されすぎた。
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文学に形式を提出することは末梢である。言葉や形式の新様式はそれも新らしさには違いないが、本質的なものではない。小説家の観念は直接言葉の形に於て形成し、画家の観念は色彩の組合せに、音楽家の観念は音の組合せに於て形成する。小説家の観念は言葉の形に於てのみ結晶するが、問題はあくまで「観念」であって、言葉そのものではない。言葉、音、色彩 etc. は芸術家にとって単に当然な基本条件であって、観念そのものの必然性に動かされぬ単なる言葉や形式は芸術活動以前に属する。単なる言葉や形式を問題にするが如きは芸術家に最大の恥辱である。