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あたらしきぶんがく
新らしき文学
「時事新報」1933(昭和8)年5月4日~6日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,586 字 · 8 页
文学は科学の系統化に対して、個人の立場から反逆的な役割をなす。
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由来、文化は個人生活の内容(幸福と言ってもいい)の減少を条件として出発し、進化する。かく圧迫を余儀なくせしめられた個人のために、その血と肉の人間悲劇を代弁し、反逆しうるものは文学である。文学は血と肉に彩られた文明批判の書である。科学に、社会に、問題を提出するものである。文学の立場からすれば、科学は文学以前のシステムにすぎない。
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私の考えによれば、文学の作用は常に反逆的、闘争的、破壊的である。文学の精神は現実へ反撥する時代創造的な意思であると述べたが、時代創造的な意思は、文学に於ては反逆的、破壊的な形に於てあらわれる。進化の過程に於て個人は常に反社会的、即ち破壊的、闘争的な形を示す。建設は常に社会的、科学的なものである。文学の破壊作用は破壊によって内包の増大を促し、建設の萌芽的役割を務めることによって足りる。
文学は常に問題を提出する。文学そのものに解決はない。なぜなら人間の血と肉は歴史の終局に於て解決すべきものであって、概念の中に解決すべきものでない。