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あかいろうそく
新美南吉童話集
新美南吉『新美南吉童話集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤い蝋燭、ごん狐、狐、おじいさんのランプ、手袋を買いに、最後の胡弓弾き、童話における物語性の喪失。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,131 字 · 96 页
二
本郷にはいるとまもなく、道ばたに下駄屋さんがあります。
子供たちはその店にはいってゆきました。文六ちゃんの下駄を買うのです。文六ちゃんのお母さんに頼まれたのです。
「あののイ、小母さん」
と、義則君が口をとがらして下駄屋の小母さんにいいました。
「こいつのイ、樽屋の清さの子供だけどのイ、下駄を一足やっとくれや。あとから、おっ母さんが銭もってくるげなで」
みんなは、樽屋の清さの子供がよく見えるように、まえへ押しだしました。それは文六ちゃんでした。文六ちゃんは二つばかり眼ばたきしてつっ立っていました。
小母さんは笑い出して、下駄を棚からおろしてくれました。
どの下駄が足によくあうかは、足にあてて見なければわかりません。義則君が、お父さんか何ぞのように、文六ちゃんの足に下駄をあてがってくれました。何しろ文六ちゃんは、一人きりの子供で、甘えん坊でした。
ちょうど文六ちゃんが、新しい下駄をはいたときに、腰のまがったお婆さんが下駄屋さんにはいって来ました。そしてお婆さんはふとこんなことをいうのでした。
「やれやれ、どこの子だか知らんが、晩げに新しい下駄をおろすと狐がつくというだに」