轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かにのかい
日本の怪談(二)
田中 貢太郎
田中貢太郎『日本の怪談(二)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:蟹の怪、花の咲く比、不動像の行方、蛇怨、鮭の祟、妖怪記、鍛冶の母、鷲、尼になった老婆、幻術、忘恩、蠅供養、這って来る紐、放生津物語、地獄の使、法衣、餅を喫う、立山の亡者宿、山の怪、山姑の怪。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 80,664 字 · 171 页
祠の右側に並んだ榎の枝には一条の微陽が射していた。源吉は祠の前へ往くとそのまま短い草の生えた処にちょこなんと坐った。それを見ると松の浮根に乗っていた小供は、獅子鼻の顔をはじめ仲間の顔をつらつらと見たが、悪戯そうな笑いたくてたまらないと云う顔であった。
「さあ、云いな」
松の浮根に乗っていた小供にうながされて源吉は口を切った
「お諏訪様、お諏訪様、いっしょに遊びましょう」
それは敬虔な云い方であった。それを聞くと小供達の笑い顔が集まった。松の浮根に乗っていた小供は、手をふってそれを押えるようにした。
「お諏訪様、お諏訪様、いっしょに遊びましょう」
源吉は後から後からと繰りかえした。松の浮根に乗っていた小供は、源吉がそうして一心になって傍見もしないのを見きわめると、手をあげて皆を招くようにしておいて、先ず己で爪立ちながら跫音のしないようにして歩きだした。それを見ると獅子鼻をはじめ仲間の小供達も、その後からそれと同じような恰好をしながら踉いて往った。そうして置きざりにして逃げて往く小供達の耳に源吉の声がきれぎれに聞えていた。
二
源吉は一心になってお諏訪様を呼んでいたが、四辺が妙にしんとなって淋しくなったので、ひょいと後を揮り返って見た。