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にほんイデオロギーろん
日本イデオロギー論
戸坂 潤
――現代日本に於ける日本主義・ファシズム・自由主義・思想の批判
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 页
予め明らかなことは、内部的という形容詞が本質的という意味を云い表わさねばならぬ限りは、批評も亦内部的批評でなければならぬことだ。従って、所謂外部的(外面的・皮相的)批評も、この内部的批評と何かの仕方で必然的に結合統一されることによって、初めて批評となることが出来るわけである。だからつまり、内部的なものと外部的なものとが統一される処に社会科学的批判の機能がある筈だ、と一応云うことが出来る。だが、この関係は具体的に分析すると、決してそう簡単に判り切ったことではないのだ。
社会科学はイデオロギー内容を歴史的社会的に分析する。即ち現在存在しつつあるイデオロギー現象が少くとも現在の如何なる生産関係によって制約され又対応せしめられているか、更に之が少くとも現在の如何なる法制的政治的与件を通って制約せしめられているかが、まず第一に分析される。帝国主義化した独占資本による社会〔支配〕が、〔階級的〕必要によって生じた〔絶対主義〕を媒介することによって、又更に封建的残滓を基底として急速に萌された資本主義乃至それの〔高度化〕された〔段階を〕表現する各種の立法・行政・司法とを通路として、今日の日本の国粋ファシズムと又夫に相応する社会ファシズムとが成立しているという次第である。