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あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

菊池寛『日本合戦譚』。同一底本的分册已合并为一书。收入:姉川合戦、厳島合戦、川中島合戦、田原坂合戦、長篠合戦、賤ヶ岳合戦、碧蹄館の戦、島原の乱、山崎合戦、鳥羽伏見の戦、大阪夏之陣、真田幸村、応仁の乱、四条畷の戦、小田原陣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,771 字 · 313 页

青空文庫

寺沢の陣でも騒動したが、三宅藤右衛門、白柄の薙刀を揮って三人を斬り、創を被るも戦うのを見て諸士亦奪戦して斥けた。藤右衛門は、本戸の役に自刃した藤兵衛の子であるから仇討ちをしたわけになる。宗徒勢を討つこと三百人余であった。

信綱、氏鉄、夜討ちの現場を視察して、城兵の死骸の腹を割かしめて検した処が、海草の類を見出した。これによって、城内の兵糧少ないのを知ったのである。

聖旗原城頭※(「てへん+確のつくり」、第4水準2-13-36)落之事

城中の糧食尽きたのを知った信綱は、諸将を会して攻撃の方略を議した。其頃、上使の一人として出陣した水野日向守勝成は、「我若き時、九州に流浪して原城の名城なるを知る。神祖家康公が高天神城を攻めた時の如く、兵糧攻めに如くはない」

と云いも終らず、戸田氏鉄は、

「然らば糧尽くるを待とう」

と云った。勝成大声に、

「既に今日まで百日余の遠巻きをした。糧尽きたのは明かだ、今はただ攻めんのみ」

と怒号した。

氏鉄は又、

「さらば城に近い細川鍋島の勢をして攻め、他は鬨を合しめよう」と云うと、勝成嘲笑って、

「我十六歳にして三州小豆坂に初陣して以来五十余戦、未だ鬨の声ばかりで鶏軍した覚えがない。