轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
菊池寛『日本合戦譚』。同一底本的分册已合并为一书。收入:姉川合戦、厳島合戦、川中島合戦、田原坂合戦、長篠合戦、賤ヶ岳合戦、碧蹄館の戦、島原の乱、山崎合戦、鳥羽伏見の戦、大阪夏之陣、真田幸村、応仁の乱、四条畷の戦、小田原陣。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 154,771 字 · 313 页
これが、乃木将軍の西南役に於ける軍旗を奪われた始末である。
二十三日にも第十四連隊は木葉附近に陣をとり、朝から優勢な薩軍と、銃火を交えた。中央部隊の大隊長、吉松少佐は乃木に向って援兵を乞うた。応援させる兵は無いが、自分がその戦線を代ろうかと乃木が云ったのに対して、吉松少佐は笑ってその必要の無いことを答えたが、間もなく吉松の率いる兵の突撃する声が聞えた。吉松少佐はついに重傷を負って斃れた。
この応酬など戦国時代の古武士の風格が偲ばれる。日が暮れても薩軍の砲撃の少しも衰えない為、乃木はまた退却を決心した。命を下そうとして居る際に、薩軍は大挙して押し寄せた。日暮れである上に雨と硝烟の間敵味方もさだかでないままに相乱れて戦った。乃木の馬が疲れたので、吉松の馬に乗り換えたが、忽ち弾丸が馬に中って、馬は狂奔して敵中に入ろうとした。幸い、馬が中途で斃れたので、地上に投げ出された。そこを、薩兵つけ入ろうとしたのを、大橋伍長が身を以って防ぎ、摺沢少尉も返し合せて、身には数弾を受けながら乃木を救った。全隊辛うじて木葉川を渉って、川床で始めて隊伍を整える事が出来た。乃木は、さんざんの苦戦であったのである。