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にっき

日記

宮本 百合子

30 一九四七年(昭和二十二年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,669 字 · 24 页

青空文庫

いつの時代も人間を愚劣にしようとする方法が余り同じなので。――日本が一九三〇、四〇年代にも一七九〇年代のイタリの小君公の求めたケチな方法をそっくりそのままうけついでいた、という点で。

「火をみるよりも明らかな事柄に注意しない習慣をもつこと。それは、エスイタ教育のしからしめた処である」p. 313

こういうところをみると「日本的教育」のすべてのうちにはエスイタ精神がある。そしてこの頃の日本向 American デモクラシーの中にも。

○十八世紀のイタリー諸公国内にウジャウジャいたスパイの夥しさ※(感嘆符二つ、1-8-75)

○ファブリスの存在の意味はどこにあるのだろう? サンセヴリニ公夫人の考えている「意義」ではなくて彼自身の――。「恋をするには不向な冷静と良識をおもちで」発掘がすきで乗馬ずきで。

スタンダールはどういう意味でファブリスという主人公を選んだろう。生れたときからパルムの大貴族的宮廷的環境にありながら、只ナポレオン崇拝なばかりでなく、大貴族たるには「才能がありすぎ」人間的率直さがありすぎるためにひきつづく波瀾にめぐり会い、しかも無意味な波瀾にめぐり会っているファブリスのような主人公。