轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
17 その十六 家族は六人・目一ツ半
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 21,745 字 · 44 页
外へでたが、まッすぐ家へ戻らずに、反対側の賑やかな通りへでて、仙友の行きつけの一パイ飲み屋のノレンをくぐった。
「一本つけて下さいな」
「オヤ、めずらしいね。たまには顔を見せなよ」
「ヘッヘ。不景気で、それどころじゃないよ。今夜はようやく二人目さ。おまけに一人は三時間ももませやがる。仙友の奴め、ずッとここに飲んでたんですか」
「仙友? アア、そうか。妙庵の代診か」
「それよ。私ゃあの野郎が抜けだして一パイ飲んで戻るまで、先生をもんでなくッちゃアならねえのさ」
「あの男はとッくにここを出たぜ。かれこれ二時間になるだろう。十二時ごろだったなア。オタキの奴が客と一しょに出て行くちょッと前だったな。あれから二時間もたったのに、オタキの奴め、いまだに戻ってきやしねえ」
「じゃア、もう二時になりますか」
「二時十分すぎだ」
「こりゃアいけねえ。タップリ三人前もませやがったか。道理で、腹がヘリスケだ」
お酒を三本キューッとひッかけて、オデンを三皿。茶メシを二ハイかッこんで出た。もうその時は三時であった。
家へ戻ると、土間には銘々の下駄をそろえておく規定の場所が定められているから、そこに自分の下駄を揃える。